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輸血

犬の血液を猫に輸血したニュージーランドでの話。

http://pets.yahoo.co.jp/news/n2013082301.html

びっくりです。今後この猫に変化はないのか知りたいところです。

猫の輸血は事故かなにかで突発的に血を喪失した場合は有効ですが、ずっと室内で飼っていて食が細り、食べなくなって血液検査をするとかなりの貧血といった場合はあまり効果は期待できません。その猫が高齢の場合は特に。輸血すると多少食欲はもどりますが、またすぐ食べなくなります。

研究用の血やうちにいる若い猫からの血を輸血したことは何度かあります。
ドナー(供血)猫とレシピエント(受血)猫の血液の交差試験を行った上で輸血します。この時AB式(A型、B型、AB型)で血液型を調べるとすべてA型でした。圧倒的にA型が多いと何かで読んだことがありますが実際そうでした。

全血液中に占める赤血球の割合PCV(packed cell volume)またはHt.(hematocrit)が20%を切ると危険です。最近亡くなったクロリーは8月20日の検査では16%になっていました。

犬は大型犬から結構な量の血液をとることができますが、猫の場合ほとんど大きさが同じなので犬ほどの血液量をとることができません。PCV10%台の猫に輸血しても焼け石に水かもしれません。ドナー猫の数、採血しやすい猫かどうか、それと輸血量の問題があります。

昨年17歳で亡くなったぴいぴは8歳の頃PCVが16%になったことがあります。治療して1か月後には35%になっていました。他の猫との折り合いが悪くストレスになって少食になっていたようです。

貧血は怖いです。若ければぴいぴのように持ち直すことはありますが、高齢猫の場合難しいです。若くても猫白血病ウイルス(FeLV)感染症を発症していると難しいです。


2013-08-27 : 医療 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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